つぎはぎ/偶像/天使たち

脳内、日記、自分か好きな人の精神分析、てきとー独自哲学などなど

『Noir/透明』

学期末課題が終わり、ようやく趣味の文が書けるようになりました。りるかです。『光GENJI楽曲派』の記事は一旦放置して、忘れる前に進級制作の解説文となります。

今回はですね、『透明』、『透明感』をテーマにした連作です。というか、ですね、その『透明感』というのがまた一人の人物に感じたもので、今回の裏テーマはそこです。

『23年前の今井翼

・・・23年前、ドラマSummer Snowにおいての今井翼くん・・・そのデビュー前後・・・私の思う『透明感』はそれなのです。ちょうどこの制作に取り掛かる直前にその役の人物を本気で好きになってしまって・・・。実在しないうえ相手もいるし、(ネタバレ)だし、実在する翼くんは現在は41歳だというのに・・・本気で好きになってしまったんです。ここまでの情熱があって、ちょうどそれをぶつける先があるのに、この感情をそのままにしておくなんてもったいない、という思いから少し前から考えていた『アイドル』の見方も交えつつ、テーマ『透明』『透明感』、裏テーマ『23年前の今井翼で制作した連作、Noir/透明』という作品群です。

今回は著作権、肖像権は侵害せずに済みました!!嬉しい限りです。

 

ナンバーとしてはこれが一作目ですね。

N°1『NOMBRE NOIRです。(ノンブル・ノワールはシャネルではなく資生堂の香水ですが・・・それっぽいという理由でこの形式でナンバーを振っています。)

これはF50号の油彩画です。個人的に『透明』を感じるものを描いたという感じです。黒を多用しているのは黒は透明の真逆だからこそ一番透明に近い色だという以前も書いた考えからです。またタイトルも同じく。左上の部分は物理的に透明にしようと思って使い捨てコンタクトレンズのケースを溶かしたものの塊が付いています。若干オレンジがかっているのは照明の色です。

本当、個人的に「これは透明」「うんうん、透明」みたいに思ったものを描いているので、まあ単に私の頭の中になってしまうのですが・・・。左の少女が何をしているか伝わってなかったら悲しいので書きます。これは林檎の皮を剥いているところです。手の描写がびみょー---なせいでイマイチ伝わらなかったかもと今更懸念しております。この少女が持っている林檎は若干色が付いている(普通の林檎)なのですが、そこから皮にかけて徐々に黒くなっていき、縁の黒と繋がり、横の黒い林檎に辿り着く、と絵的にはそういったことを考えていた部分でした。少女はわざとラクガキっぽいタッチ(私の趣味の絵の絵柄)で描いて、その上で何を考えているのかよくわからない表情に描写したつもりです。手元のナイフをこの後どうするのか、少女の横に人はいるのか、なんて考えて欲しくて描いた部分です。表情の話は右側の少年にも同じで、謎の少年って感じを醸し出せたらなあ、という思いで頑張って描きました。人物画は苦手なので・・・。

この左側の少年にはモデルがいて、『3年前に夢に出てきてこの世界についてを教えてくれた、その時の翼くん。おそらく18歳』です。

当時は性格などはあまり知らなかったので、夢の中でも謎の少年って感じでの登場でした。灰色の街の高架下の金網のフェンスに指をかけながら、この世界についての何かを教えてくれたことを良く憶えています。この世界について、の部分だけは忘れてしまいましたが。ただ思い当たるフシは一つあって、その頃、KinKi Kidsの『イノセント・ウォーズ』という曲を坂本龍一作曲という理由でよく聴いていて(YMOファン)、その歌詞が(作詞は別の方です)『フェンスを潜れば海が聴こえる』から始まるので、その部分の歌詞のイメージとダブっての夢だったのかな、と思っています。翼くんは一番最初に見たときは元気そうなイメージで、成長後を少し知った後は寡黙なイメージでした。夢に出てきたのはその寡黙なイメージの方で、夢の中での雰囲気を再現したつもりです。私は夢の中でのその時、彼が何を考えているのかわからなかったので、その空気を表したかったんです。この絵はその夢の中のワンシーンによく似ています。似ているように描けたと思っています。

最後、右下の部分。ここと左上の部分はキャンバスの布の端切れを貼っています。ここにも少年の絵があって、こっちは作品として残っている元ネタがあります。やっぱり今井翼くんなのですが、『SHOCK』シリーズのソフト化されているものでは2本目のKoichi Domoto SHOCKでの『ツバサ』役の翼くんです。これは2002年6月25日収録らしく、本来錦戸亮くん演じる『リョウ』役を幼き日のとつかさんが演じていたりと罠(私はラッキー)もあります。で、話を戻しまして、この作品ではまあ色々あってツバサが車椅子に乗ってるシーンがあるのでそこを描きました。このツバサも私には透明に見えているので・・・。その横にも本来『最後の弁護人』というドラマで翼くんが演じた赤倉俊哉(第一話では殺人罪を擦り付けられる役)か、05年の『Endless SHOCK』でのツバサを、とにかく加害者風の姿を被害者風のツバサ(02年)の横に描きたかったんですが、人物画が苦手なので(二回目)断念しました。代わりにお見舞いの花とそれがラクガキ風になっていくものを描きました。被害者と加害者を感じれるものなら何でもよかったので、これもいじめとか、色々連想するかなって感じで妥協しました。私の思う『透明感』は『危うさ』に近いんだなっていうのがこのあたりでわかりますね。キケンな感じ、鋭い感じです。私の思う透明は。

 

二作目N°2『(あらゆる透明な幽霊の複合体)』これはもうアイドルの作品って書いちゃってますね。これは以前、春と修羅とアイドルを絡めて話をしたので、その作品という感じ。インスタの方に書いちゃってますね。見たままです。肉の塊に対してのきらきらしたものの塊、とうめいなものの塊(アイドル)です。題は宮沢賢治の『春と修羅』の序文より引用。これは本当あんまり話すことないですね、見たままの作品なので。ただアイドルにも様々なアイドルがいるように、様々な種類のプラスチックを使い、透明なりの個性を出しました。何故アイドルを表現するのにプラスチックなのか?というと『儚くて、透明で、永遠ではないもの。今にも消えそうで、か弱いけど、芯のある強いもの。遠くて近い、キャッチーでチープだけど、万能で有能で、身近だけど身近じゃない。』私の思っているアイドルが前述のものであり、それに合う条件の支持体がプラスチックだったからです。樹脂とかでもよかったんですけどね、プラスチックの雑多な塊の方がジャニーズアイドルって感じがしました。私は。

 

三作目、N°3『幼児ナルシス天然電球/(オクシモロン)』電球の見た目に引っ張られてこの題になりました。J・A・シーザー楽曲は最高です。後半のオクシモロンは単純に左側が『透明な透明』なのに対し『不透明な透明』だからくっついた題です。これはプラスチックの塊を作る試作として最初に作っていて、はい、順番ではこれが一番最初の作品なんですが、連作としては三作目になりました。ナンバーは後から振ったので。黒はスプレーです。人物を描こうとしてたのをかき消してやりました。ヤケになった方が良い作品になることもこうしてたまにはあります。・・・・・・。まぁこれが一番見た目綺麗かなって気がします。これも見たままです。これ以上は特にありませんね。

 

四作目?N°4『不完全/成りきれなかったもの』これもインスタの文でもう書いちゃってます。まんま、デビューできずに消えていった人達をイメージした作品、というか『N°2』の余りもの、残骸、アイドルの残った部分です。デビューできた人がデビューするために切り捨てた自分の部分かもしれません。本来光の当たらない消えていった人、まー、いわゆる辞めジュに光を当ててあげたくて、文字通りライトで照らしました。デビューできなくても、こんなにきらきらしていたんだぞ、と。すると私の中では翼くんと若干のキャラ被りを感じつつ辞めさせられてしまった大坂俊介くんの作品かもしれません。あるいはA.B.C-Zの先駆だったMAの面々など。消えていった人達も当時はきらきら輝いてました。もう一度輝かせてあげれた作品です。

 

なんだか随分短いですね。メンタルが割と安定していたからでしょうか??(ちなみに作品の完成直後からかなりの鬱状態に落ち込みます。今はその後です。)まあ今回は結構ポジティブな好きの感情だったり、見たままの作品だったりしたので、まあ当然って感じもします。個人的には巨大な概念作品を作れて、楽しかったです。